筆者の本業は鍼灸師をしていて、普段の施術で独特な鍼の刺し方をするので、今回紹介していきたいと思います。
このブログを見ると皮膚鍼、散鍼のやり方、練習の仕方が学べます。
鍼灸師にはとても有益な情報だと思います。
皮膚鍼、散鍼とは
皮膚鍼は皮膚表面への施術。
散鍼は筋肉やリンパ線そして血流への施術で明確に目的が違う。
皮膚鍼について
補的は肌のツヤや毛穴を狭めたりで美容目的で使用する事が多い。
後はのぼせたり汗を大量にかいてエネルギーを外へ放出してる場合に汗腺を閉じる目的で使用。
瀉的はアレルギー性湿疹、植物や薬品に肌がまけたりとか日焼けの炎症を取ったりに使うのが多い。
とにかく皮膚が赤くなっていて、熱を持ってるものに使用。
補的皮膚鍼の実技の要点
補的は鍼先を刺さない&閉じる。
注意点は鍼先を立て過ぎたら肌を引っ掻いてミミズ腫れになるので、絶対に鍼は寝かす。
鍼先が指紋の真ん中の渦よりは少し指先にある方がいい。
要するに指紋の真ん中よりも手元に鍼先が無いように気を付ける。
そうすると鍼先も感じ易いし、鍼先が中指の閉じてる部位からはみだしたりしぬくい。
あとは術者の体に手先が近づいて来た時に手首が固い人は指先が立ってくるので、患者も痛みを感じる。
手首が固い人は自分が動きながら手首に余裕を持つがが重要。
※例えば背中の上から腰まで補的皮膚鍼をしようとしたら手首の固い術者は最初は患者の腰の真横ぐらいに立ってるけど患者の腰あたりに刺手が来たら鍼先が立たないように、術者が膝ぐらいの真横まで下がりながら、補的皮膚鍼すると手首が自分の体に近づかんなるので、手首に余裕が出来る。
瀉的皮膚鍼の実技の要点
瀉的は鍼先を刺さない&閉じない。
注意点は無いぐらい簡単。
刺手の中指と薬指の間に鍼先を刺さないようにたゆまして、撫でるような感じで最後まで手首が返らないように抜ける感じ。
手に力が入ってる場合の対処法。
鍼を持った状態で、息を吸って止めた時にそのまんまの状態で思い切り力を入れ、息を吐くと共に鍼が落ちない程度に力を一気に抜く。
散鍼について
補的は力が入り辛い部位や筋肉の力強く感じない部位、血流やリンパの流れを良うしたい場合、内臓を活発に働かせる為にも使う。
瀉的はコリに対してが最も多い。
硬く熱を持って腫れたりする部位に施術する方法。
一番標治法としては使う。
補的散鍼の実技の要点
補的は鍼先を刺す&絶対に閉じる。
補的散鍼は手首が柔らかくないと出来ない。
瀉的散鍼を覚えて手首の力を抜かないと難しい。
手首の力を抜いたままでどれくらい背屈できるようになるかがポイント。
基本は中指だけ1本を伸ばす。
けど最近は指に力が入りぬくくて便利って事で、薬指&小指も伸ばす3本伸ばしもあり。
常に閉じる中指の下で同じトコに鍼先がある事が必須。
鍼先が中指で閉じれなかったら瀉的散鍼になる訳なので、全く逆の施術法になるし、やらない方がマシ。
瀉的散鍼の実技の要点
瀉的は鍼先を刺す&閉じない。
中指と薬指を伸ばして、鍼先は絶対にこの2指の間に来るようにする。
出来るだけ薬指の爪に鍼体を近づけて施術するのを身に付ける方が後々使い勝手がいい。
補的散鍼との違いが自分でも意識できて、使い分けもやりやすくなる。
手首の力を抜かんと中指が患者に当たった衝撃が大きすぎて内部にまで響き、患者から嫌がられたりするので注意が必要。
訓練はとにかく刺手の力を抜きながら背屈ができるようにする。
中指だけ当たって鍼が当たらないと、施術効果が上がらないどころか効果がない。
最初は鍼が曲がるのが当たり前。
曲がった鍼を伸ばしながらの繰り返しで練習することが重要。
押手は手首の力を抜くのは補的散鍼と一緒で拇指~拇指球の外側を全体的に使うクセを最初から意識して身につける。
拇指揉捏や拇指の関節を曲げて指先だけで揉むような押手はダメ。
あくまでも拇指と小指で筋肉を寄せて集めるイメージで「実」を作る訳だから、小指を軸にしてしっかり固定させて拇指~拇指球の外側で筋肉を寄せて実を作る。
最初は押手を動かしてるのを身に付ける為に大袈裟に拇指を動かして筋肉を集める方が良い。
慣れてきたらしっかり「実」を作って細かく緩めて、また「実」を作るって方法に移行していく方が圧倒的に上手になる。
基本的に示指・中指・薬指は力を抜いてないとダメ。
押手のスピードに合わせて、刺手で刺す訳なので、あくまでもリズムは押手がメインとなる。
まとめ
皮膚鍼、散鍼は施術する上で使えるととても便利で幅が広がります。
また、散鍼は使い方によって美容鍼にも使用でき、リフトアップにもってこいの手技となってます。
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